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HubSpotのメルマガ機能とは?効果的な配信方法やメリットについて解説
HubSpot
HubSpotのメルマガ機能は「顧客情報の一元管理」を活かした、メールマーケティングの成果を最大化させるツールです。
また、他のメルマガ配信ツールに比べて、直感的な操作で使いやすく、無料プランでも月間2,000通まで配信できる点も魅力です。
本記事では、HubSpotのメルマガ機能の特徴やメリット・デメリットを解説します。導入を検討されている方はぜひ最後までお読みください。
HubSpotのメルマガ機能とは?
HubSpotのメルマガ機能は、顧客獲得のための重要なツールです。顧客情報を一元管理できる特性を活かし、効率的なメールマーケティング活動が可能になります。
例えば、下記のように顧客の状況に合わせて「一斉配信、ステップ配信、シナリオ配信」の使い分けると良いでしょう。
配信の種類 | 特徴 | 活用例 |
一斉配信 | 一度に多くの顧客に情報を届ける | 新商品・サービスのお知らせ |
ステップ配信 | 顧客との関係性を段階的に深める | 詳細な説明、事例紹介 |
シナリオ配信 | 顧客の行動に応じてフォローする | キャンペーン情報の配信 |
HubSpotについて
HubSpotは、顧客との関係構築に必要な機能を、1つのプラットフォームに統合したCRMツールです。
マーケティング活動や営業活動だけでなく、カスタマーサクセスなど、顧客とのやり取りに関わるすべての情報を一元管理できます。
無料プランでも基本的な機能が使えるため、小規模な企業でも導入しやすい点も魅力です。操作画面は日本語に対応しており、直感的な操作でデータ管理やメール配信が行えます。
HubSpotを活用することで、顧客との関係構築から売上につながる一貫した営業活動を展開できます。
メルマガの有効性
SNSでの宣伝が普及するなか「今更メルマガ?」と、メールマーケティングを軽視する企業も多いです。しかし、メルマガの有効性は高く、顧客との関係性構築において重要です。
株式会社IDEATECHの調査では、メルマガ配信により多くの企業が成果を上げていることが明らかになりました。59%の企業がホームページへの訪問者が増え、54%の企業が自社の認知度を高めることに成功しています。
出典:株式会社IDEATECH「リサピー®︎」
HubSpotの優れている点は、メルマガの配信と顧客情報の管理を一つのシステムで行える点です。
顧客がホームページを見た記録や、過去のやり取りの履歴、メールの開封状況などを一目で確認でき、顧客の状況に合わせた内容のメールを届けることが可能です。
HubSpotでメルマガを配信する方法は?
HubSpotでメルマガ配信する際は、管理画面の「マーケティング」から「Eメール」を選択し、配信設定を行います。
配信前にはテスト送信機能を使って、実際の表示を確認することも可能です。
メールを作成する
ドラッグ&ドロップでパーツを組み合わせるだけで、デザイン性の高いメールが作れます。画像の配置や文章の編集も簡単に行え、HTMLの知識は必要ありません。
テンプレートは業種や目的別に用意されており、ニュースレター、商品案内、イベント告知など、用途に合わせて選択できます。
各テンプレートはモバイル端末での表示にも最適化されているため、スマートフォンでの閲覧も問題ありません。
テストメールで確認する
配信前の最終確認として、テストメールの送信が重要です。実際の受信環境で以下の点を確認できます。
- 文字化けやレイアウトの崩れがないか
- リンクが正しく機能するか
- 画像が適切に表示されるか
- 差出人名や件名が意図通りに表示されるか
テストメールは複数のメールアドレスに送信可能で、異なるメールクライアントでの表示確認もできます。
また、プレビュー機能を使えば、PC版とモバイル版の表示の違いも事前に確認できます。最終チェックを行うことで、品質の高いメルマガ配信が実現できます。
配信先を設定する
配信先の設定では「一斉送信」と「配信カテゴリーによる絞り込み」の2つの方法があります。
一斉送信は登録済みの全コンタクトにメールを届ける方法で、新製品の告知やニュースレターなどに適しています。
配信カテゴリーを使用すると、業種や興味関心、過去の行動履歴などに基づいて配信対象を絞り込むことができます。
送信先リストは以下の条件で設定可能です。
- 会社規模や業種による絞り込み
- メール開封率やクリック率による選定
- ウェブサイトでの行動履歴による選定
- 過去の商談履歴による選定
送信者の設定
送信者情報の設定は、メールの信頼性に関わる重要な要素です。HubSpotでは以下の項目を設定できます。
- 送信者名(会社名または担当者名)
- 送信元メールアドレス
- 返信先メールアドレス
また、サブスクリプションタイプとフッターの設定も必須です。サブスクリプションタイプでは、メールの種類(ニュースレター、プロモーション、お知らせなど)を指定します。
フッターには会社情報や配信停止用のリンクなど、法令で定められた必要事項を含める必要があります。
HubSpotのメルマガ機能を使うメリットは?
HubSpotのメルマガ機能は、顧客管理機能と連携することで、営業活動全体の効率を高めることができます。データを基に配信内容を最適化し、より効果的なアプローチが可能になります。
顧客データの活用で、パーソナライズされた配信ができる
HubSpotのメルマガ機能では、顧客の行動履歴や属性情報を活用し、個人に合わせた緻密な配信設計が可能です。例えば、次のようなデータを活用することで、顧客の関心事を特定できます。
- 過去に閲覧したページの内容
- 資料請求の履歴
- 問い合わせ内容
これらの情報を基に、それぞれの顧客の興味や課題に合わせたコンテンツを届けられます。
また、顧客の検討段階に応じて、必要だと思われる情報を提供できるのも大きな利点です。顧客の状況に合わせたメルマガ配信の設計を行いましょう。
検討段階 | メルマガで配信する内容 |
製品・サービスの検討初期 | 基本的な情報など |
具体的な導入を検討段階 | 詳細な製品情報、事例など |
さらに、メール開封やリンククリックなどの反応に基づいて、次のアプローチを自動的に設定することもできます。
こうしたパーソナライズされた配信により、顧客は自分に関連性の高い情報だけを受け取ることができ、結果として購買意欲の向上につながります。
デザイン性の高いメールを、誰でも簡単に作成できる
HubSpotのメールエディターには、担当者にプロフェッショナルなデザインスキルがなくても、魅力的なメルマガを作成できる機能が備わっています。
具体的には、ドラッグ&ドロップで操作できるビジュアルエディターを採用しており、画像やテキスト、ボタンなどの要素を直感的に配置できます。
項目 | 内容 |
メール作成 | 文字の大きさ、フォントの変更行間などの細かなデザイン調整 |
画像の挿入 | 適切なサイズへの自動リサイズ代替テキストの設定 |
また、テンプレートは業種や目的に応じた多様なデザインが用意されており、以下のようなカスタマイズも、数クリックで簡単に操作できます。
- ブランドカラーに合わせた配色
- 企業・サービスのロゴ配置
- 画像の差し替え
スマートフォンでの表示も自動で最適化されるため、レスポンシブデザインの知識がなくても、全ての端末で美しく表示されます。どんな環境でも読みやすいメールを作成することは、ユーザビリティの向上において欠かせません。
HTMLやCSSのコーディング知識は一切必要なく、誰でも簡単にプロ品質のメルマガを作成が可能です。
メルマガ配信のタスクを軽減し、ほかの業務に集中できる
HubSpotのメルマガ機能は、日々の配信業務を大幅に効率化します。配信作業に時間を取られることなく、コンテンツ制作や戦略立案など、より重要な業務に注力できます。
また、配信データの分析も自動化されており、開封率やクリック率などの指標が自動的に集計されます。手作業でのデータ集計が不要なため、分析結果の確認と改善施策の検討に時間を有効利用できます。
ほかにも、ブログを更新すると登録済みの読者(サブスクライバー)へ、自動的に最新記事をメール配信できる点も大きなメリットです。
更新をお知らせするメール配信の作業自体は小さなものですが、積み重なることで工数がかかってしまい侮れません。自動化できるものを増やしていくことで、本当に注力すべき作業にリソースを充てましょう。
顧客との関係性を、長期的に構築できる
HubSpotのメルマガ機能では、計画的なステップ配信やシナリオ配信により、顧客との継続的な関係構築が可能です。
例えば、新規登録者には「基礎的な情報」から段階的に「専門的な内容」へと進む一連のメールを自動配信したり、商談化までの過程で、最適なタイミングでフォローメールを届けたりできます。
ステップ配信
顧客の理解度や興味に合わせて情報を段階的に提供できます。
初めは製品の概要や基本的な使い方を紹介し、徐々に活用事例や詳細な機能説明へと進むことで、無理なく製品理解を深めてもらえます。
また、メールの開封状況や記事の閲覧履歴に応じて、次のステップの内容を変更することも可能です。
シナリオ配信
顧客の行動に応じて最適なコンテンツを届けることができます。
特定のページを閲覧した顧客には関連する詳細情報を送ったり、セミナー参加者には事後フォローの資料を届けたりと、状況に応じたきめ細かな対応が自動化できます。
HubSpotのメルマガ機能を使うデメリットは?
HubSpotのメルマガ機能の充実度は高いものの、プランによって利用できる範囲が異なり、事業規模や目的に応じた適切なプラン選択が必要です。
プランによって、マーケティングコンタクト数が異なる
HubSpotのメルマガ機能を利用する際、最も重要なポイントは「マーケティングコンタクト数」の違いです。
マーケティングコンタクトとは「メール配信や広告配信の対象となる顧客」のことを指します。注意すべき点として、通常のCRM上のコンタクトとマーケティングコンタクトは異なります。
例えば、CRMに10,000件の顧客データが登録されていても、メール配信や広告配信の対象として設定できるのは、契約プランで定められたマーケティングコンタクト数までとなります。(マーケティングコンタクトだけを買い足すことも可能です)
事業規模の拡大に伴いコンタクト数が増加した場合は、上位プランへのアップグレードが必要です。プラン選択の際は、現在の顧客数だけでなく、将来的な成長も考慮した検討が重要です。
無料版やStarterプランでは、できることが限られる
特にデザインのプレビュー機能では、ProfessionalプランとEnterpriseプランでしか使えない便利な機能があります。
例えば、ダークモードでのメール表示確認は上位プランでのみ可能です。ダークモードの利用者が増加している現在、メールのデザインがダークモード表示でも正しく表示されるか確認することは重要です。しかし、無料プランやスタータープランでは、この機能が利用できません。
また、無料版の場合、メールに「 HubSpotのロゴマーク」が記載されている点にも注意が必要です。自社ブランドのイメージに統一したい場合は、ロゴマークのない有料版へのアップグレードを検討しましょう。
配信性保護システムにより、一時停止されることもある
HubSpotには、メール配信の品質を保つための配信性保護システムが組み込まれています。このシステムは、以下の基準に抵触すると、メール配信が一時的に停止される場合があります。
- 配信メールのハードバウンス率が5%を超える場合
- 受信者からのスパム報告率が0.1%を超える場合
- HubSpotに対して直接的な苦情が申し立てられた場合
- メールの購読解除率が5%を超える場合
配信性保護システムは受信者の利益を守り、スパムメールを防止する重要な機能ですが、場合によってはメルマガ配信機能が一時的に制限されるため、注意しましょう。
メルマガ機能の効果を実感するために
HubSpotのメルマガ機能は、顧客との継続的なコミュニケーションを実現する強力なツールです。しかし、その効果を最大限に引き出すには、適切な戦略と運用ノウハウが必要です。
特に導入初期は、HubSpot公認パートナーのサポートを受けることで、スムーズな立ち上げと効果的な運用が可能になります。
弊社は多くの企業のHubSpot導入を支援してきた実績があり、業界や規模に応じた最適な活用方法をご提案できます。
メルマガ機能の活用方法や、より詳細な導入支援については、お気軽にご相談ください。無料相談では、貴社の課題に合わせた具体的な活用プランをご提案させていただきます。